Psoriasis

臨床情報

HLA-C06対立遺伝子は、乾癬として発現する自己免疫反応に対する素因の遺伝的基盤を形成します。
ゲノムワイド関連解析（GWAS）により、既知の遺伝子座の中でHLA-C領域が乾癬と最も強く関連することが明らかにされており、HLA-C06はこの疾患における最も強力な遺伝的マーカーと考えられています。したがって、慢性炎症性皮膚疾患におけるHLA-C*06の同定は、判定・評価のうえで極めて重要です。
尋常性乾癬の1型患者の約83%がHLA-C06対立遺伝子を保有しているのに対し、2型患者では陽性率が約44%にとどまります。
一般に、1型尋常性乾癬は2型よりも重症化しやすい傾向があります。また、HLA-C06対立遺伝子は乾癬性関節炎にも高頻度で認められることから、その検出はこれら疾患の臨床的評価や判定においても有用とされています。

検査

EUROArray HLA-Cw6 Directは、HLA-C06対立遺伝子の判定を目的として特別に設計された検査システムです。
この方法は、操作が簡便である点が特徴です。
独自のダイレクト法を採用しているため、DNAの抽出工程が不要です。全血サンプルを2種類の抽出試薬で処理した後、直接PCRに供することができます。PCRプライマーは、すべての臨床的に関連するHLA-C*06サブタイプを確実に検出できるよう設計・最適化されています。